この言葉は、私が中学生のころ母親に教えられた言葉だ。
50年以上経ってもよく覚えている。
夏 畑の草取りをしながら、終わった所と これからしなければならない所を
見比べてため息をついている私に、母は「眼は臆病 手は頑丈」と言った。
その時は、なるほどくらいにしか思わなかった。
もちろんこれは、母親が考えた言葉ではなく 昔からあったことわざとか格言なのかもしれない。
母もまた親や周りの人から教えられたのかもしれない。
検索してみると、気仙沼地方に「目は臆病、手は鬼」という言葉があった。
意味は同じのようだ。
無理だと思ったことも、手はいつか成し遂げてしまうということらしい。
これまで どれ程この言葉に助けて貰った来ただろう。
仕事に取り掛かる時のおまじない。やってやろうと思う。
山登りや、目的地まで遠い時は、目は臆病 足は頑丈と言い聞かせた。
決して器用でもなく、手早くもないこの手。だが確かに頑丈かもしれない。
この言葉は、困難に直面した時 背中を押してくれる。
自信のない自分を励ましてくれる。
大丈夫 大変そうだけれども、やり続ければきっとできる。
いつの間にか自分に都合のいい解釈で、私の座右の銘だ。
我ながら呆れてしまう脳天気な楽天家だ。
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